請求書・経理

インボイス対応の請求書の書き方
——記載事項6つと記入例

「インボイス対応の請求書」と言われて何を直せばいいか分からない——答えは明確で、決められた6つの記載事項を満たすだけです。書き方と間違えやすいポイントを整理します。

インボイス(適格請求書)とは

インボイスとは、消費税の仕入税額控除のために必要な事項を記載した請求書のことです。発行できるのは税務署に登録した適格請求書発行事業者のみで、登録すると「T+13桁」の登録番号が付与されます。取引先(買い手)は、この要件を満たした請求書がないと原則として仕入税額控除ができないため、事業者間取引では対応を求められる場面が多くなっています。

必須の記載事項は6つ

請 求 書株式会社○○御中ソバヅメ(屋号)登録番号:T1234567890123発行日:2026年10月31日取引日内容金額(税抜)10/15Webサイト用原稿制作100,000円10/22バナーデザイン ※30,000円10%対象 合計130,000円消費税(10%)13,000円合計(税込)143,000円※は軽減税率対象(本例ではなし)/振込手数料は貴社にてご負担願います①発行者名+登録番号②取引年月日③取引内容④税率ごとの合計+税率⑤税率ごとの消費税額⑥宛先(相手の名称)
図:適格請求書の記入例。⑥宛名〜⑤税率ごとの消費税額まで、6つの記載事項を満たせばインボイス対応
#記載事項ポイント
1発行者の氏名または名称+登録番号「T」で始まる13桁。屋号でも可
2取引年月日納品日・役務提供日
3取引内容軽減税率の対象品目がある場合はその旨を明記
4税率ごとに区分した合計額+適用税率10%対象と8%対象を分けて記載
5税率ごとの消費税額端数処理は税率ごとに1回(下記)
6交付を受ける事業者の氏名または名称宛名

従来の請求書との違いは、実質的に①の登録番号と④⑤の税率ごとの区分記載の2点だけです。

間違えやすい3つのポイント

① 端数処理は「税率ごとに1回」

消費税額の端数処理(切り捨て・切り上げ・四捨五入は任意)は、1枚の請求書につき税率ごとに1回と決められています。明細行ごとに消費税を計算して端数処理し、それを合計する方式はインボイスでは認められません。明細は税抜で積み上げ、最後に税率ごとの合計額へ一括で税を計算します。

② 振込手数料の負担

「振込手数料は貴社にてご負担ください」と書くのは従来どおり有効です。記載がないと買い手負担にできず、こちら負担で差し引かれることがあるため、備考への明記をおすすめします。

③ 源泉徴収がある場合

原稿料・デザイン料など源泉徴収の対象となる報酬は、請求書に源泉徴収税額を明記しておくと取引先に親切です。計算方法は源泉徴収ありの請求書の計算方法で詳しく解説しています。

この要件を満たした請求書、無料ツールで自動作成できます。
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免税事業者の場合はどう書く?

インボイス登録をしていない免税事業者は、登録番号を書かない——それだけです。それ以外は通常の請求書として何の問題もありません。注意点は2つ。

  • 登録番号がない=相手は原則仕入税額控除ができないため、事業者向け取引では取引条件の話が出ることがあります(経過措置により一定割合は控除可能な期間があります)
  • 架空の番号や未登録での「T番号」記載は絶対にNGです。罰則の対象になります

登録すべきかどうかの判断基準は開業チェックリストのインボイスの項で解説しています。

毎回の請求書づくりを楽にする

記載事項を毎回手で確認するのは手間です。ソバヅメでは、インボイスの記載要件に沿った請求書を無料で作れるツールを公開しています。消費税(税率ごと一括端数処理)・源泉徴収の自動計算つきで、入力データは端末内にのみ保存されます。請求書作成ツール(無料)からどうぞ。

Service

請求書作成ツール(無料)無料

インボイスの記載要件に沿った請求書を、ブラウザだけで作成。消費税・源泉徴収を自動計算し、データは端末内にのみ保存されます。

よくある質問

Q登録番号は請求書のどこに書けばいいですか?+
位置の決まりはありません。一般的には発行者名の近く(右上の差出人欄)に「登録番号:T1234567890123」のように記載します。
Q請求書のほかに納品書や領収書でも代用できますか?+
できます。記載事項6つを満たしていれば、名称は請求書・納品書・領収書のいずれでも適格請求書として扱えます。複数の書類の組み合わせで要件を満たす方法も認められています。
Q手書きの請求書でも大丈夫ですか?+
記載事項を満たせば手書きでも有効です。ただし税率ごとの区分計算はミスが起きやすいため、自動計算できるツールの利用をおすすめします。
岡本ソバヅメ(SOBAZUME)代表

IT業界15年。2020年に事業を開始し、経営戦略・融資・集客・Web制作・アプリ開発まで一気通貫で伴走する「社長の右腕」コンサルタント。資金調達支援は累計30億円以上、Web集客コンサルの顧問先は累計50社以上。税理士・行政書士・社労士・弁護士と提携し、小規模事業者の経営を支援しています。詳しいプロフィール →

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